国内のグランピング施設がその数を急速に増やしています。
グランピングの勢いが未だ衰えていないということの証明であり、同時に、競争相手が増えて『グランピング』という要素だけで戦っていくのが厳しくなってきているということでもあります。
今のグランピング施設に求められていることは、一体どんなことでしょうか?
急増するグランピング施設
※赤2020年以前に開業したグランピング施設
※青2021年に開業したグランピング施設
※緑2022年に開業したグランピング施設

2020年で約300施設あったグランピング施設は、2022年現在で約450施設とたった2年で約1.5倍にまで増えました。
これは、グランピングブームの到来もそうですが、コロナウィルスによる経済不振を打開せんと国が始めた事業再構築補助金の影響も強く見られます。
経営者様が新事業を手掛ける選択肢として、グランピングは「流行の只中である」「コスト、運営難度の面で参入障壁が低い」という魅力的な要素を持っていました。
冒頭でも述べました通り、施設の急増は、そのブームの勢いを物語ると同時に、施設の飽和状態が起こっていることも示唆しています。
現段階でもそういったお悩みをお持ちの施設様は、少なくありません。
グランピングの定義と言葉の力

確かに、以前は『グランピング』という言葉のみで惹きつけられるユーザーも多く見られました。
そもそも、グランピングとは、「Glamorous(魅力的な)」と「Camp(キャンプ)」を合わせた造語で、『豪華なアウトドア体験』というのが定義でした。
ブームの到来で、グランピングという言葉だけが独り歩きし、集客効果に期待し、多少強引にでもグランピングという名称を用いられることが増えました。
結果、グランピングの定義はあやふやなものとなり、従来の『豪華なアウトドア体験』をコンセプトにした施設に加え、グランピングという名称を用いた従来とは別の施設が混合することで、さらにグランピングという言葉自体がありふれています。
そんな現状であっても、グランピングという言葉に強い魅力があるのは確かです。
しかし、名称だけに集客効果を期待するのは、もう困難な状況になっています。
差別化の重要性

では、どうすれば施設に人を集められるのでしょうか?
ずばりその答えは、
他施設との差別化
にあります。
その施設にしかない魅力を見つけ出し、それを武器に他施設と競争していくことが重要です。
元々グランピングというコンテンツは、ドームテントなどの豪華な宿泊施設に加え、山、川、海といった自然そのもの、また、それらを活かしたキャンプファイヤーやカヌーなどのコンテンツが他の娯楽にない魅力でした。
これらはグランピングにおいて共通の魅力となるので、グランピングの中での差別化としてふさわしくないのでは? と感じるかもしれません。
しかし、前項でも述べた通り、これらのグランピングの基本要素を正しく踏まえていない施設も多く存在します。
他施設が全くやっていない施設の魅力を作り出すのも当然素晴らしい試みですが、一度原点回帰して、本当のグランピングの魅力を追求することも手段の一つかと思われます。
ターゲットとするお客様もグランピング=アウトドアという認識を持っている方が多くなりますので、差別化を図るコンテンツは、できるだけアウトドアを絡めたものであれば良いに越したことはないでしょう。
施設の魅力は、千差万別です。
最適な差別化の手段は、その施設1つ1つによって違います。
まとめ
グランピングブームと再構築補助金の相乗効果により施設数が増えたのに対し、グランピングのネームバリューに集客効果を期待した施設が多く、逆に、他施設との差別化に力を入れている施設は多くありません。
そんな今だからこそ、施設のコンセプトを練り直し、どんなターゲットに向けてどんな魅力を発信するのか、改めて再考し実行する絶好のチャンスです。
グランピングはこれからもますます施設が増加し、比例して集客が難しくなっていきます。
しっかりと差別化した魅力あるグランピング施設だけが生き残ることになるでしょう。
グランピング経営・集客に関するご相談は、
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