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海外製ドームテントの特徴|導入時のメリットと注意点

  • 草太 八木
  • 7月28日
  • 読了時間: 6分

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 グランピング施設の人気装備として注目を集めるドームテント。

 その多くは中国製やポーランド製などの海外製ですが、価格やデザイン性などで施設運営者に選ばれる一方、日本特有の気候や法規制への対応力には課題もあります。


 本記事では、海外製と日本製両方のドームテントを扱う弊社が、グランピング施設運営者が知るべき「海外製ドームテント」の特徴を解説します。

 ※今回解説する海外製ドームテントの特徴は、弊社の商品を基準に解説したものが含まれます。共通する部分も多いかとは思いますが、必ずしも、全ての海外製ドームテントの特徴であるとは限りません。ご留意ください。



なぜ海外製が主流なのか?

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 冒頭に記載した通り、グランピング業界で使われるドームテントの多くは、中国またはポーランド製の海外製品です。

 これはとても単純な理由で、海外製ドームテントの価格の安さに由来しています。


 導入のしやすさを重視する施設にとって、初期投資を抑えながら視覚的に優れた空間を提供できる海外製ドームテントは魅力的です。  また、コストが低いからと言ってクオリティが損なわれることはなく、外幕・内幕ともにPVC素材+断熱インサレーションを備えており、空調を導入すれば、一般的な宿泊用途として、快適に過ごすことができるでしょう。



耐久性の違い

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 一方で、日本製ドームテントと比較すると、海外製ドームテントの外膜の耐久性は、いくらか劣ります。


 設置環境によっても大きく左右されますが、海外製の外幕の寿命は約3〜5年程度とされています。

 特に、透明膜の部分が白く濁る『白濁現象』が問題です。

 こちらも設置環境によっても大きく左右されますが、早い時には、半年~1年という短期間で発生してしまう場合もあります。


 余談ではありますが、弊社ではこれの対策として、透明膜部分が取り外しできる『ファスナータイプ』の外膜を提供しております。

 こちらの『ファスナータイプ』の外膜は、弊社の海外製ドームテントでしか使用できませんが、弊社以外のドームテントであっても、透明膜部分のみを交換するサービスも行っております。

 仕様によって、対応できるテントとできないものがございますので、まずはお問い合わせください。


 まとめると、海外製は、短期導入であれば価格面のメリットが大きいものの、数シーズン使用すると膜の劣化が進み、メンテナンスや交換コストが大きくなる傾向にあります。

 ですので、長期的な運営を見据えるのであれば、最終的にコスト面でも日本製の方が優れている場合があります。



建築確認申請対応の有無

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 使用されている素材や構造上の理由から、海外製ドームテントは、基本的に建築確認申請に対応することができません。


 ドームテントが建築物か非建築物かどうかは各行政によって見解が異なります。

 つまり、現状、海外製ドームテントの設置の可否は、導入する地域によって変わります。


 注意したい点として、ドームテントを建築物なのか非建築物なのか、明確な答えを持っていない行政も多いという点です。

 こうした行政に対しては、海外製ドームテントを非建築物として認めてもらう余地があります。

 ただし、準備も知識も無しに交渉しに行くと、特に精査されず建築物として断定されてしまうことが多いです。

 そして、一度結論が出てしまうと、それを覆すのは非常に難しくなります。

 

 行政交渉の際は、ドームテントと建築基準法に明るいプロフェッショナルを同行させることを強く推奨いたします。

 最低でも、交渉前にプロのアドバイスをもらってから向かうべきです。


海外製ドームテントの導入時に、最も注意すべきこと

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 私たちNEXT GLAMPは、構造・品質・耐久性において信頼できる海外工場と契約し、出荷前チェックや日本仕様への最適化を行っています。

 つまり、「海外製であっても、日本国内で安心して使える品質レベル」であることを前提に販売しています。


 しかしながら、海外製ドームテントを扱っている全ての企業が、同様の品質管理をしているかと問われれば、答えは『NO』です。

 グランピング施設でドームテントを導入する際、コストの安さに惹かれて海外からの直輸入を検討する方も多いかもしれません。  しかし、「フレームの本数が足りなかった」「仕様書や設計図が不完全で、組立に支障が出る」「膜の溶着部(接合部)が甘く、雨漏りした」などの相談が、弊社に多く寄せられています。

 最悪の場合、商品がそもそも届かないということもあります。


 また、日本の企業であっても、販売実績の少ない企業からドームテントを購入することはおすすめしません。

 海外製ドームテントのことをよく知らないまま、海外から仕入れたドームテントをお客様にそのまま横流しするだけの無責任な日本企業も実在します。

 実際に、そのような企業から購入されて、裁判沙汰にまで発展したお客様もいらっしゃいます。  海外製ドームテントを導入する際には、多くの販売実績を持つ、日本語でのサポートがある国内販売店やメーカーを通じて購入することを強く推奨いたします。


 NEXT GLAMPでは、海外製ドームテントであっても、構造計算・設計監修・部材検品・日本仕様の調整などを施し、安心して導入いただける体制を整えています。

 「海外製」であっても、品質も納期もアフターサポートも『日本基準』で整備しています。

まとめ~海外製ドームテントを導入時に考慮すべきポイント

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 海外製ドームテントを検討する際には、以下の観点で比較・評価することをおすすめいたします。


① 総コスト試算:導入+維持+更新

 初期導入費だけでなく、維持費用・交換頻度・修理頻度を踏まえたトータルコストで比較する。


② 気象条件と設置地域の特性

 台風・豪雪・地震の多い地域では、耐風設計・積雪荷重への対応可否を確認


③ 建築確認申請と法規制の理解

 設置場所の行政がドームテントを建築物か非建築物扱いしているかどうかを確認。

 ※行政交渉に行く際は、ドームテントと建築基準法に明るいプロの動向、または、交渉前にアドバイスを受けることを強く推奨。


④ 保証内容と膜交換メンテナンス体制

 海外製は膜寿命が短いため、交換やクリーニング体制(膜交換、日本国内サービス提供)を確認しておく必要があり。  海外製ドームテントは、コストやデザインの面で大きな魅力がある一方で、導入にあたっては慎重な比較と信頼できる購入先の選定が不可欠です。

 価格だけに目を奪われず、長期的な運用や安全性、そしてサポート体制までを含めた総合的な判断が、失敗しない導入の鍵となります。

 グランピング施設の価値は、宿泊空間そのもののクオリティに直結します。だからこそ、ドームテント選びは「安さ」ではなく「確かさ」で選ぶべきです。


 前述の通り、NEXT GLAMPでは、海外製であっても品質を保証し、日本国内でのサポート体制を整えております。

 あなたの施設づくりを、確かな品質と経験でサポートいたします。


 



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