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  • YASU1223

グランピングにおける最重要項目は、『コンセプト設計』です。


 以前にアップいたしました『急増するグランピング、高まる競争と差別化の重要性』という記事にも記載しておりましたが、グランピングで最も重要なのは『差別化』であり、つまり『コンセプト設計』になります。


 今回はこの『コンセプト設計』に関して、掘り下げていきたいと思います。


 

『コンセプト』を失ったグランピング施設

 


 2020年頃からヒートアップしたグランピングブーム。

 ブーム当初は『グランピング』という言葉の力だけで集客ができるほどでした。


 『グランピング』そのものが宿泊施設というカテゴリーの中で、1つのコンセプトとして成立していたといえます。

 

 しかし、ブームの到来に従って、グランピング施設はその数を急速に増やしていきました。

 『グランピング』という言葉に集客力を期待して作られた施設は、施設数の急増に合わせ、特徴を失っていくことになりました。※冒頭でもありましたが、詳しくは『急増するグランピング、高まる競争と差別化の重要性』という記事をご参照ください。


 グランピングブームは、未だその熱を失っていませんが、施設数の増えた現状、『ただのグランピング施設』まま他施設と戦っていくのは無謀と言わざる負えません。



 

『ただのグランピング施設』とは何か?

 


 『ただのグランピング施設』とは、グランピングという部分以外何も特色のない施設です。

 前項であったとおり、施設数が増えた今、グランピングという要素だけで戦っていくのは厳しいです。

 

 より具体的に言えば、



 ・グランピングテント

 ・何らかのアウトドア要素 (山や川といった自然を活かせるロケーション等)

 ・豪華な食事や利便性の高いサービス



 というだけの施設です。


 例えば、宮古島の海のようなそこにしかない強力なロケーションでも有してない限り、これだけで他施設との差別化を図るには不十分です。

 

 なお悪いのは、グランピングテントを置いただけという状態です。

 これはグランピングという定義すら満たしていない施設ということになります。


 グランピングとは、「Glamorous(魅力的な)」と「Camp(キャンプ)」を合わせた造語で、『豪華なアウトドア体験』というのが元々の定義です。※詳しくは、『グランピングの定義、グランピング とは』 の記事をご参照ください。


 様々な施設が増え、定義が目まぐるしく変動しているグランピングです。

 不自由のない豪華さと心動かす非日常体験こそがグランピングの魅力だと筆者は考えます。


 魅力的なテントを設置することは、もちろん有効な手段の一つとなり得ますが、それだけでグランピングの定義を満たせるとは思えません。


 事細かなことを上げるなら、ゴージャスな料理や手入れの行き届いた清潔なトイレがなければ、豪華で不自由がないとは言えません。  非日常感の演出に関して言えば、設数の増えた現状、テントだけでは、よっぽど変わったデザインのものを導入しない限りこれも不十分です。


 グランピング以外の武器を見つけるために、今一度、コンセプトを練り直す必要があるのです。



 

コンセプト設計の方法

 


 では、実際にコンセプトを設計していくにあたりどのような考え方が必要になってくるでしょうか?

 筆者は以下の三点が特に重要であると考えています。



 ・施設の場所(商圏範囲)

 ・ターゲットのペルソナ

 ・施設の強み



 これらは一つずつ個別に考えるものではなく、それぞれが影響し合うものです。

 例えば、『施設の商圏範囲』によって『ターゲットのペルソナ』も変わります。

 

 これから施設の場所を決定していく場合は、ターゲットにしていきたいペルソナから設定し、それにふさわしい商圏範囲を絞っていくこともできます。


 『施設の強み』に関しては、上記が決定した後に、それらを考慮して作り上げていくことになります。

 

 この三要素を無視してコンセプトを組み立ててしまうのは非常に危険です。

 ストレートに言ってしまうと、事業者様の自己満足でしかない施設になってしまいます。


 たまたまターゲットとロケーションが合致して上手くいく場合もございますが、それも長続きはしません。


 変化の激しいグランピングは、好相性の流行コンテンツやターゲットの趣向も移り変わります。

 根本にこれらの考え方がないと変化についていけません。





 

まとめ

 

 話題性だけで集客が図れるほど現在のグランピング事情は甘くありません。


 ・施設の場所(商圏範囲)

 ・ターゲットのペルソナ

 ・施設の特徴の理解


 これら三要素をしっかり踏襲した上でコンセプト設計に励むことが、人気のグランピング施設を作る第一歩になります。





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